民話伝承者の語りを記録した本が出版されました

 チャンポンと鳴る鼓滝−京都府京丹後市弥栄町船木の民話』
     立石憲利/編著 吉備人出版 2021年8月発行
     163p ¥1,400(税別)

 立石さんは岡山県在住の当会の地方理事です。高校生の頃から民話の採訪を行い、1万話以上の民話を採録。200冊以上の本にまとめています。ご自身も民話を語り、語り手の養成もされています。
 25年前、立石さんの元に民話調査仲間である細見正三郎さんから、船木の坪倉静子さん(1911 -1995年)の語る民話を採録したコピーが届きました。細見さんはそれを世に出すことなく亡くなりましたが、立石さんはぜひ形にして残したいと考え、2020年9月船木に赴き、坪倉慧三郎さんに出会います。本書では細見さんと慧三郎さんが、静子さんや地元の語り手から採録した昔話、伝説、世間話の全42話を、立石さんが編集し解説をつけています。
 各話の面白さはもちろんのこと、日本各地に伝わる話が船木の言葉で地元になじむように語られていたり、同じ話を二人の語り手が違う言葉で語っていたり、興味深い内容となっています。筆者は話に出てくる場所をGoogleマップで確認しながら読んだのですが、中でも「河太郎退治」は臨場感が増して怖くなり、誰かそばにいて欲しいと感じたほどでした。
 民話の伝承者から直接語りを聞く機会が少ない今、本書は手に取って味わえる貴重な一冊となっています。

  *立石憲利さんの著書の一部ご紹介します。(共編著含む)
    『日本昔話通観』(同朋舎)
    『中国山地の昔話』(三省堂)
    『立石おじさんのおかやま昔話1〜4』(吉備人出版)
    『桃太郎話−みんな違って面白い』(岡山デジタルミュージアム)


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2021年10月14日